2022/03/27

ラフランス
日本における洋梨ブームに火をつけたのがこのラフランス。19世紀フランスのクロード・ブランシェが発見したもので、現在、国内生産量の7割はこのラフランスが占めています。とろけるような舌触りと気品ある芳香が特徴で、洋梨のいわば定番ともいえる品種です。
世界では約4000種ほど存在するといわれていますが、日本で栽培されているのは、そのうちの約20種ほど。しかし、品種改良などによって近年、新しい品種も次々と開発されています。
日本はもともと洋梨の栽培には不向きな気候風土といわれ、産地は一部の地域にかぎられています。そのなかでも最大の産地となっているのが山形県で、全国の生産量の約6割を占めています。次いで生産量が多いのが、長野県と青森県で、これに新潟県、岩手県、福島県を合わせた上位6件で全国の生産量のほぼ9割を占めています。
オーロラ
ラフランスの自然交雑種として誕生した品種で、適度な酸味と濃厚な甘さが特徴です。晩生種でラフランスの後、11月から12月にかけて市場に出回ります。
マルゲリット・マリーラ
19世紀フランスで発見されたもので、9月には食べごろになる早生種。酸味が少なく、果汁が多いのが特徴です。500g以上にもなる大型品種で、なかには1kgを超えるものもあります。
シルバーベル
18世紀のはじめからヨーロッパで栽培されていた品種で、ラフランスの親にあたります。やや酸味が強いのが特徴で、現在はおもに缶詰や洋菓子等の加工用に使われています。
ルレクチェ
新潟県の農家がフランスから取り寄せたといわれるフランス原産の品種。濃厚で香り高い果肉とやや先細の外観が特徴です。追熟期間が40日と長いため10月に収穫した後、11月下旬以降に市場に出回ります。主に新潟県を中心に栽培されています。
ゴールドラフランス
昭和30年代に山形県の農業試験場で発見されたもので、別名「金系」ラフランスとも呼ばれる品種です。栽培が難しいため、栽培農家は少ないものの味は通常のラフランスより上とされています。生産量が少なく、本場山形県でも希少品扱いされているこのゴールドラフランス。機会があればぜひ試してみたい品種です。